法人用の印鑑セットは、2本〜4本セットまでの種類があります。
2本セットは、
- 実印
- 銀行印
のセットで、これに角印を加えたものが3本セット。
ただしセキュリティーを考えると、4本セットを選択するのがおすすめです。
3本セットの内容は?
実印
実印は、会社を設立する際、管轄する法務局に届け出をした印鑑です。
印鑑証明書を発行してもらえますので、実印を押した書類に印鑑証明書を添付すれば、その文書は「会社の意思を確かに表明したもの」として扱われます。
実印は、重要な契約書などに押されます。
銀行印
銀行に会社の口座を開設する際、届け出をする印鑑。
銀行では、銀行印が押してあれば、「その会社からの依頼である」とみなします。
角印
角印は、実印・銀行印の丸印が「代表印」と呼ばれるのにたいし、「会社印」と呼ばれます。
丸印には、まわりに会社名が入れられて、中心部分に「代表取締役」など、その会社を代表する役職名がれられます。
それに対して角印は、会社名のみが入れられたもの。
届け出をするものではありませんので、法的な効力はありません。
株券や請求書・納品書・領収書など、法的な効力を必要としない、日常的な書類に使われます。
3本セットのセキュリティー上の問題点とは?
以上のように、法的な効力から考えれば、会社であつかう書類は、
- 実印と銀行印を押して法的な効力を持つもの
- 角印を押して法的な効力は持たないもの
に分けられます。
ただし日常的な慣例は、なかなかそうもスッキリ分けられない場合もあります。
法的な効力を持たない書類は、角印を押すだけで十分です。
でもこれまでの慣例では、「丸印と角印の両方を押したほうが見栄えがいい」と考える向きもあるからです。
しかし必要のない書類に、実印や銀行印を使用できないのはもちろんです。
使う頻度が高まれば紛失や破損の可能性も高まりますし、また実印・銀行印の陰影が多くの人の目に触れれば、偽造の可能性も出てきます。
そこで実印・銀行印とは別にもう一つ丸印を用意して、これは法務局や銀行に届け出をするのでなく、認印として使います。
そうすれば、セキュリティー上は問題なく、見栄えをよくすることができるというわけなんですね。