実印登録は、夫婦共用にしていても、市区町村役所などでの印鑑登録は可能です。
ただし実際に実印を使う際には、それでは不都合が起きてくることが多いですから、実印は、夫婦で別のものにするのがおすすめです。
夫婦共用でも印鑑登録自体はできる
夫婦で実印を共用している場合、たとえば同じ、一つの印鑑を、夫婦で一緒に市区町村役所へ行き、同時に印鑑登録しようとした場合には、役所の窓口から断られる可能性があります。
「一つの印鑑に対し、印鑑登録は一つまで」が原則となっているからです。
ただし夫婦が別々に役所へ行き、同じ印鑑を登録すれば、問題なく手続きはできると思います。
役所では、印鑑が他で登録されていないか、確認まではしないからです。
ですから夫婦で実印を共有することは、登録手続きの段階では、問題がないことになります。
ただし実際に実印を使う場面では、それでは不都合が出てくることが多いです。
実印を夫婦で共有すると起こる不都合
不動産を共有名義で購入する
住宅やマンションなどの不動産を、夫婦共有名義で購入することは多いと思います。
実印がまず必要になるのは、不動産を購入する時という人も、少なくないのではないでしょうか?
その場合には、夫婦それぞれが別の実印である必要があります。
実印は、あくまで個人を代表するものであり、契約を夫婦それぞれがする以上、実印も別のものでなくてはなりません。
相手のなりすましも可能になる
例えば銀行の融資を受けると考えます。
もし夫と妻が、実印を共有している場合には、夫が、または妻が、相手になりすまして融資を受けることも可能になります。
これは滅多にないことでしょうけれど、全くないとはいえません。
このことは、もし離婚することになった場合などは、言うまでもなく大きな問題になってきます。
夫婦用実印セットがおすすめ
夫婦で実印を作る際には、夫婦用の実印セットがオススメです。
夫と妻それぞれの実印、それに共用の銀行印がセットになったものが多く、価格も、それぞれで単独に購入するより、割安になっています。