実印の素材として、木製(植物系)のものもいくつかあります。
高級素材である白檀と、琥珀が、その代表といえるでしょう。
白檀実印の特徴
白檀は古来より高級木材として知られ、仏壇や扇子、数珠、仏閣の装飾品などに使われてきました。
耐久性が高いので、実印の素材としても最適です。
白檀は、霊気を秘めているとも考えられてきました。
またその香りに癒やし効果があり、昔から線香の材料として、また最近では医薬品としても使われています。
白檀は木材ですので、使い込むうちに風合いが深みを増していきます。
特に実印として使われると、朱肉が白檀に徐々に溶けこんでいき、美しいグラデーションを醸します。
白檀は、印面の彫刻に、高い技術力が必要とされます。
木製素材の中では最高級といえるでしょう。
琥珀実印の特徴
琥珀は「天然の芸術品」と言われます。
太古の樹木が、数千万年〜数億年の長い長い時間をかけ、化石化したものです。
琥珀が美しいことについては、もはや言うまでもないと思います。
その神秘的な輝きは、実印の素材としても人気で、特に女性用の実印素材として高い人気を誇っています。
ただし琥珀は、実印の素材として、やや耐久性に欠けるという難点があります。
そこで琥珀を実印素材として使う際には、印面に硬度の高い人口樹脂を合わせてあります。
琥珀実印の価格は、1万5000〜2万円くらいだと思います。
安く売られていることもありますが、あまり安いものは品質に問題があることがありますので、避けた方が無難です。