印鑑は、正しい押し方があります。
特に実印については、押す際には印影が鮮明になるよう、押さなければならないからです。
印鑑の正しい押し方
朱肉を付け過ぎない
朱肉がきちんと付かなくて、印影がかすれてしまう経験をしたことがある人は多いと思います。
ですからまず、朱肉を印面にきちんと付けなければいけないことは、間違いがありません。
しかし朱肉は、付け過ぎもよくありません。
朱肉がにじみ、印影が潰れてしまうことになるからです。
朱肉をつける際には、印鑑を朱肉の上に強く押し付ける必要はありません。
2〜3回、軽くポン、ポン、と叩くくらいが適切です。
使用したらすぐに朱肉を拭き取る
印鑑を使用したら、ティッシュなどを使用して、印面をすぐに拭き取るようにしましょう。
朱肉を付けたままにして印鑑をケースにしまうと、朱肉が印面にこびりつき、印影を不鮮明にする原因となります。
押す紙の下には捺印マットを敷く
契約書など、印鑑を押す紙が、机など硬いものの上にあると、印鑑はどうしてもきれいに押すのが難しくなります。
紙の下には、やわらかな捺印マットを敷くようにしましょう。
のの字を描くように押す
印鑑を押す際に、上から下に、垂直に強く押す人は多いのではないでしょうか?
でもそれだと、どうしてもムラができてしまいがちです。
印鑑を押す際には、「の」の字を描くようなつもりで、印鑑の方向をやや移動させながら押すときれいに押せます。
ただし移動させすぎると、印鑑がズレてしまうこともありますので、やり過ぎないように気を付けましょう。
印鑑は文字のすぐ横に押す
印鑑は、自分の名前などが書かれた文字の、すぐ横に押すようにします。
文字と印鑑のあいだに余白があると、そこに何かを書き込まれてしまう可能性があるからです。
ただし印鑑は、文字と重なってしまってはいけません。
印影が見えなくなり、印鑑を照合することができなくなるからです。
唯一の例外は角印で、これは通常、会社名と重なるように押し、さらに代表印を、会社名が書かれた文字とは重ならないように押します。
角印は、照合するためというよりは、確認などの意味合いが強いからです。