実印によく使われる書体は、
- 篆書体
- 印相体
- 隷書体
- 古印体
- 楷書体
- 行書体
の6種類です。
男性は印相体、女性は細篆書体がおすすめです。
実印に使われる書体の種類
篆書体
篆書体の歴史は古く、紀元前2世紀に、象形文字を元にして作られたと言われています。
端正で、どっしりとした風格があるのが特徴で、実印にかぎらず、印鑑の書体としては最も一般的に使われます。
また篆書体は、外枠が太いのも特徴です。
そのため落としたりした場合、枠が欠けにくいことも、人気の理由となっています。
印相体
印相体は、篆書体をベースにしながら、印鑑に使うために作られた書体です。
篆書体にくらべ、柔らかでありながら、力強い印象があり、また印鑑に使うと縁起が良いと言われています。
文字の多くの部分が枠に接しているために、篆書体と同様、印相体も、枠が欠けにくい利点があります。
また印影が複雑なので、偽造されにくいのもメリットです。
隷書体
隷書体は、秦の時代に作られたと言われています。
篆書体では書くのに時間がかかるため、より早く書けるように文字が簡略化され、印鑑として使うには、文字が読みやすいのが特徴です。
古印体
古印体は「大和古印」とも呼ばれ、隷書体を元にして日本で開発されました。
隷書体より丸みを帯び、どっしりとした印象があります。
古印体も隷書体同様、印鑑として押すと、印影が読みやすいのが特徴です。
銀行印に使われることが多いです。
楷書体
楷書体は、教科書に使われる書体で、風格がありながら、読みやすいのが特徴です。
ハガキや名刺などにも、その読みやすさから、よく使われます。
ただしあまりにスッキリし過ぎているところもあるため、実印に使われることは少ないです。
シャチハタなどは、楷書体が使われることが多いです。。
行書体
行書体は、楷書体を少しくずした書体です。
実印に使われることは少ないですが、シャチハタなどでは、行書体を使うと楷書体より風格が増します。
男性、女性におすすめの書体は?
男性におすすめの書体
男性は、実印のサイズも大きいですから、書体もどっしりとした、風格のあるものがいいでしょう。
おすすめなのは印相体で、柔らかな印象がありながらどっしりしたイメージです。
また印相体は、文字を複雑に崩してあるので、複製されにくいのも利点です。
実印の書体には、最も適したものだといえるでしょう。
女性におすすめの書体
女性は、男性よりは繊細な印象がある書体が好まれます。
おすすめなのは、篆書体をさらに細くした細篆書体で、繊細さと、女性らしい柔らかさを兼ね備えた書体です。
銀行印におすすめの書体は?
銀行印は、これまでその読みやすさから、古印体が使われるのが一般的でした。
ただし最近では、セキュリティ上の理由から、より複製されにくい篆書体や、印相体が使われることも増えています。
また印相体は、「吉相体」と呼ばれることもあり、開運の効果があるとも言われています。
そこで縁起を担ぎ、銀行印の書体として使う人も多いです。